琴の歴史
  琴は古くは中国より伝わった独自の弦楽器で、奈良時代から雅楽に用いられ、貴族の間でも愛用されていた。中世、応仁の乱により京の都から貴族が四散し、九州にて筑紫流が興った。江戸期に入ると、当時の三味線の音律を取り入れた八橋流が、その3年後には京都の地唄を取り入れた生田流が、さらに100年後には江戸浄瑠璃を取り入れた山田流が創設された。現代の「琴」はこの生田流、山田流からなっている。

 

琴の製造

  1. 桐の木探し:現在では福島県の会津と新潟県の小千谷が主産地である。木目である年輪の広がりが素材に適しているか否かが重要である
  2. 原木を五月の菜種梅雨から本梅雨の長雨に、2、3年うたせる。そうすることにより木の持つシブを抜くことと、木の曲がりやヒネリのくせを見るためである
  3. 粗挽きし、表を荒削りのカンナ、裏面にチョウナをいれる。この部分は、音が共鳴する空洞にあたるため慎重さが必要となる。
  4. 仕上げカンナで滑らかにしたあと、表面を真っ赤に焼いたコテで一気に焼いていく。そしてウヅクリで磨くことにより、美しい笹木目がくっきりとし琴の持つ色あいとなる。
  5. 最後に「琴司」の手により弦が張られ、琴柱でそれを支えて完成となる。

 

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 有限会社 たましげ(玉重琴制作所)

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